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2019/12/03ジョンロブとはどんなブランド?人気の秘密と2つのジョンロブ

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ジョンロブとはどんなブランド?人気の秘密と2つのジョンロブ

ジョンロブは英国紳士靴を代表する究極のエレガンスを誇る高級靴ブランド。圧巻の世界観に触れていきます。

ジョンロブはなぜ人気があるのか、ジョンロブロンドンとジョンロブパリとは何なのか、ジョンロブが持つこだわりなど紹介していきます。

ジョンロブ好きな方はもちろん、これからジョンロブを購入してみようという方も、ジョンロブが持つ重みと歴史を感じていただければと思います。

  • ジョンロブとは

    ジョンロブとは
    ジョンロブは1866年にイギリスのリージェントストリートに、既に卓越した技術でアイデアで名を世に知らしめていたジョンロブ氏が立ち上げた紳士靴ブランドです。
    世の紳士達がこぞってビスポークシューズを注文し、ジョンロブはますます世に広まっていき、1902年には2代目当主が花の都フランスのパリに支店を創業し、より繁栄を極めていきます。しかし、1976年、繁栄を手に入れたジョンロブパリ支店ですが経営に行き詰まり閉鎖をする事になります。

    フランスといえば、世界最高峰のブランド、エルメスのおひざ元です。以前より卓越した技術に惚れ込んでいたエルメスはジョンロブパリ支店とブランド商標権を継承する事になります。
    1981年に今現在もあるレディメイドを開始し、私たちの手元に届いている事に繋がります。

    ちなみに私たちが百貨店で見る事の出来るジョンロブは別名、ジョンロブパリ。一方、ロンドンに現存する工房はジョンロブロンドンと呼ばれています。
  • ジョンロブパリとジョンロブロンドンの違い ~ジョンロブロンドン編~

    ジョンロブパリとジョンロブロンドンの違い ~ジョンロブロンドン編~
    創業者であるジョンロブがロンドンのセントジェームスストリートに開いた工房は、今も尚創業家により経営をしています。これが「ジョンロブロンドン」と呼ばれるビスポークシューズ専門店です。

    ここでは数百足ものサンプルが整然とディスプレイされ、その向かいには木型職人たちが黙々と作業に取り掛かっています。
    ジョンロブロンドンも毎年、日本国内でオーダー会を行っているので、ロンドンでオーダーが難しい方はこのオーダー会に参加されてみては如何でしょうか。

    またジョンロブロンドンの工房入り口には王室御用達の証であるロイヤルワラントが掲げられており、その格式の高さを感じる事ができます。
    ※写真はジョンロブパリの商品です。
  • ジョンロブパリとジョンロブロンドンの違い ~ジョンロブパリ編~

    ジョンロブパリとジョンロブロンドンの違い ~ジョンロブパリ編~
    レディーメイドを展開していますが、こちらはジョンロブパリです。資本はエルメスの資本で経営をしている店舗です。

    エルメスは以前よりジョンロブを高く評価しており、パリ支店が閉鎖する事を聞き入れると、エルメスは支店とブランド商標権を買取り、もう1つのジョンロブが誕生しました。通称ジョンロブパリと呼ばれ、百貨店などで見ているジョンロブはこちらのジョンロブパリです。

    紳士協定により、ロンドンのジョンロブは英国内のビスポークを、ジョンロブパロはそれ以外の国のビスポークを承り、1981年に開始したレディメイドを手掛けるというすみ分けをしています。
    ジョンロブパリではビスポークはジョンロブパリの工房で作り、レディメイドはイギリスのノーザンプトンにある工場で製作しています。
    ジョンロブパリとロンドンの違いはぜひ覚えておいてください。
  • ビスポークとレディメイドの違い

    ビスポークとレディメイドの違い
    bespoke(ビスポーク)とは「注文の~」という意味でそもそもは服を仕立てていく事に由来していると言われています。オーダーメイドと同義語に当たり、最上級のランクに位置づけされます。ジョンロブはもちろん、紳士靴でのビスポークは大変高価になる分、世界で一つしかない靴であるという点と、修理も優先的に行ってくれる手厚さが大きな魅力です。

    readymade(レディメイド)とは「既製の~」と言ったように既に作られたものの事や量産している事を指します。ビスポークはお客様一人一人の為に作られますが、レディメイドはお同じモデルを多く作り、多くの方に届ける為に存在します。レディメイドはビスポークに比べて特別感はありませんが、手に入れやすいが一番の魅力であり、既製品が売れる程そのブランド力の強さを見て取る事も出来るのでここの二つのバランスが非常に大事になっています。
  • 美とクオリティの探究者それがジョンロブ

    美とクオリティの探究者それがジョンロブ
    あのエルメスが資本を提供しているジョンロブは、大御所メゾン一派のご多分に漏れず、しばらくの間霞がかった存在となっていました。しかしここ数年の靴ブームの影響によって徐々にその全貌が明らかになるなど、ジョンロブとエルメスの関係はここ最近になって明るみになったと言われています。

    結論を先に言うならば、エルメス同様、信じがたい程徹底されたクオリティ管理を誇るとともに実行している、紛れもなくノーザンプトンの雄であり、ともすれば退屈な靴作りに終始してしまいがちなノーザンプトンの老舗の中で最もファッションコンシャスな華のあるブランドでもあるのです。

    1849年に卓越したアイデアと技術で名を馳せていたジョンロブ氏がロンドンのセントジェームスストリートで工房を開いたのが始まりであると考えると末恐ろしい完成されたブランドである事が伺えます。
  • エルメス仕込みの贅沢な作り

    エルメス仕込みの贅沢な作り
    今や唯我独尊とも呼べる存在になっているジョンロブですが、ジョンロブもエドワードグリーンと同じように良い仕事をしており、加えてエルメスが絡んでいるという事もあり、抜群に良い革を使っています。

    良い革の中にも、良い革とそうでない部分があり、お尻は良い革が取れる傾向が強いものの、首回りは良い革が取れにくい傾向が多いそうです。なので、少しでも悪いと感じたら廃棄し、本当に良い革の部分しか使用しない贅沢な革の使い方をしています。またステッチ一つにしても細かく、ピッチの感覚を等間隔に乱れが無く、丁寧な仕事をしているなという印象が強く感じられます。
  • ジョンロブのトップクオリティ保持

    ジョンロブのトップクオリティ保持
    前述したようにジョンロブは革にこだわり、クオリティにこだわり、そして美しさにこだわり抜き、一切の妥協は許していません。よって工程のほとんどを手作業で行っており、150年以上の歴史によって蓄えてきた経験則から導き出された言葉にある美的感覚を表現する為に人の手と目が必要不可欠である事が分かります。

    ジョンロブには平均年齢40歳のベテラン職人たちが50人以上在籍しており、自身が持つ技術と美的センスをフルに活用し、狭き門を潜り抜けるに足る一足を作り上げていきます。
    逆に、指紋の照合の様に僅かなミスや誤差も許さないジョンロブは、ステッチに一つでも歪みがあると、妥協せず躊躇なく生産ラインから除外されます。
    この時代にここまで生産効率を無視した企業は珍しいですね。

    下記はジョンロブのこだわりの一部を紹介します。通常のブランドではここまで仕上げてこないので、ジョンロブがなぜ高額になるのか納得できると思います。

    革のパーツに必要事項を記す
    型紙に沿って切り分けられたパーツは再度数値などが確認され、モデル名やシリアルナンバー等が直接書き込まれていきます。
    この地味な工程にも人の目と手が不可欠。何ともアナログ的ですね。

    アッパーの縫合は猪の毛を使用
    Uチップなどのようにモカ縫いを必要とする場合、針孔が大きく開いてしまう事を避けるために針の代わりに猪の毛を使用します。
    当然ながらミシンでは無理なので一針一針手で縫っていきます。

    エッジの処理はスポンジ筆で
    後々エッジがささくれ立ってくるのを防ぐ為、タンニンを含んだ顔料がしみ込んだスポンジ筆で一つ一つ丁寧に処理をしていきます。
    布で言う所のかがり縫いです。

    木型を合わせて革を立体的にする
    釣り込みの前半部分にあたります。この工程は機械に頼るメーカーが多く、ここでのコストカットが注目される中、ジョンロブは全て職人一人一人に任せています。独自の形状をしたペンチで革を引っ張り、然る後に釘を打ち固定します。

    ハンマーで叩いて木型に密着させる
    釣り込み後半、木型に巻き付けたアッパー革をハンマーで優しく叩き、木型へと密着させていきます。ハンマーの面には分厚いフェルトを貼っているので、革を痛めてしまう心配はありません。

    ヘラでコルクを塗り伸ばしていく
    まるでソフトクリームの製造機の様に機械からムニュッと出てくる練りコルクをアウトソール縫合前の段階でヘラを使い塗り伸ばしていきます。
    比較的厚みがある為、完成した暁にはじっくりと足に馴染みます。

    ソールのエッジをナイフで削る
    仮留めされたアウトソールのエッジはまだ粗い為、そこをナイフで削って形を整えていきます。これもまたあくまで美を追求した工程で、決して数値には表れない作業です。
    職人の経験と勘が活かされる瞬間の工程です。

    チャネル仕上げの仕込み作業
    アウトソールのエッジを薄く剥いで、伏せ縫いの為の縫い代を作ります。
    剥ぐのは機械ですが、作業は手作業です。美しいソールを作る為にここでも職人の手作業が加わっています。

    手塗による半カラス仕上げ
    ビスポーク靴の仕上げに伴い土踏まず部分を顔料で黒く塗り込んだ仕上げを「半カラス仕上げ」といいます。靴を道具として考えれば全く不要な工程ですが、ジョンロブの価値観ではそれを真っ向から否定し美の追求を行います。

    磨き
    他メーカーは色の塗りは職人が行い、磨きなどポリッシュは機械が行うのが今では一般的になりました。しかし、ジョンロブは双方とも職人が指で行っています。2人の屈強な男たちが指を使ってひたすら塗り込み磨き上げていく姿は圧巻です。
  • 最後に

    ジョンロブが人気なのは、長い歴史に裏付けられたこだわりと、妥協しない品質管理があるからです。

    一般的に高級といわれている革靴ブランドでも、ジョンロブの品質管理に照らし合わせるとまだまだといえるほどです。

    いま日本に展開している靴はジョンロブパリの靴ですが、日本でもジョンロブロンドンの注文会が開かれることがあります。本家本元のジョンロブロンドンを足元に、という方は注文してみてはいかがでしょうか。