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エルメス
2019/03/13エルメスの人気バッグ バーキンとケリー|あなたはどっち派?
エルメスの「バーキン」と「ケリーバッグ」は女性の憧れのバッグとして名前が挙がる中に、これだけは必ず入っている……そう思わせるだけの存在感を持ち、愛用者が多いバッグです。これらのバッグはいずれも、フランスの老舗ブランドエルメスが発表したもの。カラーも豊富で女性の心を鷲づかみにしてしまいます。どちらも最高級の革を使用していますが、型押し素材のバリエーションも豊富です。
同じブランドの品ながら、その誕生のエピソードはまったく異なります。ここでは、エルメスの2大アイコン「バーキン」と「ケリーバッグ」の特徴と魅力を徹底分解していきましょう。
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■ファッションブランド「エルメス」
エルメス(HERMES)は、1837年にフランスで誕生した高級有名ファッションブランドです。その長い歴史と伝統に裏打ちされた高品質な製品づくりで、日本においても圧倒的な知名度を誇ってきました。たとえ、ブランド品に興味がない方でも、エルメスの名前を知らないという方はいないのではないでしょうか。
ブランド創立時のエルメスは、王族や貴族を顧客に高級馬具を製造・販売する馬具メーカーでした。しかし、馬車の衰退と自動車の普及という時代の流れとともに、レザーグッズを手がけるブランドへと変貌を遂げ、現在の人気を築き上げたのです。
現在では、さまざまなバッグに当たり前のようにファスナーが使われていますが、世界で初めてファスナーを取り入れたのが、エルメスです。ブランドが有する歴史と伝統に安住せず、新しい取り組みに積極的なのも、エルメスの特徴といえるでしょう。 -
■女性の憧れる人気バッグ「バーキン」と「ケリー」
そんなエルメスの中で、世の女性の憧れを集めている代表的なバッグが、「バーキン(Birkin)」と「ケリー(Kelly)」です。どちらも高額バッグとして知られており、いつかは手に入れたいバッグとして不動の人気を誇っていますが、2つのバッグの違いをご存じでしょうか。
●「バーキン」の由来
「バーキン」の由来は、イギリス出身の女優・歌手であるジェーン・バーキン(「欲望」や「ナイル殺人事件」などに出演)のために作ったバッグにあります。1981年のこと、バーキンが国際線の機内で、籐バッグの中身をうっかりぶちまけてしまったことがありました。
ちょうど、隣に座っていた紳士が、「ポケットがいくつか入っているバッグがいいですよ」と話しかけると、彼女は「いつかエルメスがポケットつきのバッグを作ってくれたら買うのだけど」と答えたのです。バーキンは、この隣の紳士が誰か知らなかったのですが、実はその紳士こそ、エルメスの5代目の社長ジャン・ルイ・デュマ氏でした。
ジャン・ルイ・デュマ氏は、すぐその場で「私があなたの理想のバッグを作りましょう」とスケッチしたといいます。こうして「バーキン」は誕生しました。そのデザインのもとは、馬の鞍を入れるためのバッグ(オータクロア)だそうです。
●「ケリー」の由来
一方の「ケリー」は、ロベール・デュマ氏がバッグとしての美しさを追求するために作った商品で、馬の鞍やサドルにつけるサドルバッグを婦人用に改良したものです。時に、1935年のことです。当時はサックアクロアと呼ばれていました。
当初「サック・ア・クロア」として売り出していましたが、これを愛用したのが、モナコ公妃となった女優のグレース・ケリーです。このバッグが有名になったきっかけは、1955年公妃を追いかけるパパラッチから妊娠中のお腹を守ろうとして、とっさにこのバッグを盾にした写真。
この公妃の姿が話題になり、一躍スターダムへとのしあがったのです。翌1956年、エルメスはモナコ公国から許可を得て、バッグの名称を「ケリー」に変更しました。 -
■「バーキン」と「ケリー」のデザインの違いは?
バーキンのデザインの特徴は、開口部が広く、適度なマチがあること。エレガントな見た目でありながら、その収納力は圧倒的。さらに、頑丈な作りで重量感もあります。後述しますが、5サイズの展開があり、30センチサイズの重さがおよそ1キロです。
前面にはオープンポケット、背面にはファスナーポケットがあり、どんなものでも収納できるようにとあえて仕切りを作っていません。マチ幅の調節と、フラップをしっかりおさえてくれるクロアも装備しています。持ち手は2本で、機能性・実用性をかねそなえながらもエレガント。カジュアルにもフォーマルにも使いやすいデザインだと評されてきました。
中が大きく開くデザインで、ダブルハンドルの構造になっているので、荷物の出し入れがしやすいのも「バーキン」の特徴です。フラップを中にたためば、そのまま荷物が出せたり、マチ幅の調節ができたりするのも、「バーキン」愛好家の心を揺さぶるポイントでしょう。
一方の「ケリー」は、台形型のフォルムを持つ被せ蓋のバッグで、蓋に金の錠前がついているのが特徴になっています。ケリーにはいくつものバリエーションがありますが、縫製においても2種類のバリエーションがあることがポイント。縫製におけるバリエーションの一つは、一般的な手法である内縫いです。
この縫製手法を用いると、縫製部分が見えず、女性らしくふんわりとした印象を与えるバッグになります。もう一つのバリエーションが外縫いです。あえて、縫製部分を出すことでシャープかつ、すっきりとした印象を持つバッグになります。フォーマルな印象はそのままに、ビジネスシーンで愛用する女性が多いともいわれている一品です。
「ケリー」は、型崩れしにくいかっちりとしたフォルムで、床に自立できるデザインとなっています。見た目の美しさにもこだわっているため、外ポケットなどは一切ありません。また、持ち手は1本でマチの調節もできないため、収納力や荷物の取り出しやすさにおいては、使いづらさを感じる場面もあるでしょう。
ただし、25サイズ以上の場合は、ショルダーストラップが付属します。このショルダーストラップを用いれば、荷物が多いときでもスマートに肩掛けできるため、片手がふさがっているときにも持ち運びやすいデザインになっているのです。 -
■「バーキン」と「ケリー」のイメージには差がある
バッグの名前の由来は、どちらも世界で有名な、魅力にあふれる女性のものです。しかし、そのイメージには多少の差があります。
●「バーキン」はアクティブな女優のためのバッグ
「バーキン」は、バッグを作ったきっかけの通り、整理整頓は少々苦手だけれどアクティブで魅力的な女優のためのバッグです。そのイメージの源泉は、いろんなものをどんどん入れ、活動していく自立した女性。だからこそ「バーキン」は、実用性と機能性にエルメスの美が加わり、洗練されたイメージを伴うのです。
活動的なジェーンバーキンのように、エレガントな印象にも加えてカジュアルな印象を持ち、アクティブなシーンに強いのは、「バーキン」の特徴。デニムやTシャツにも合わせやすく、エレガントな場面とカジュアルな場面のいずれでも活躍するバッグだといえるでしょう。
●「ケリー」はフォーマルでエレガント
一方の「ケリー」は、モナコ公妃となったグレースケリーが愛用したというフォーマルでエレガントなものです。エルメス社が純粋にバッグの美を追求した作品でもあり、「バーキン」に比べると容量はさほど大きくありません。その開閉も丁寧に行わなければならず、落ち着いた上品さが求められるバッグでもあります。
ワンハンドルでフォーマルな印象を与えるため、入学式や結婚式といった場面でも活躍します。持つ人に落ち着きと上品さを与えてくれるだけでなく、コーディネートの幅も大きく広がるのが「ケリー」の魅力だといってもいいでしょう。 -
■バーキンとケリーの中古市場での価値は?
「バーキン」と「ケリー」は、有名ブランドエルメスを代表する2大アイコンだといっても過言ではありません。どちらのバッグも、サイズや素材のバリエーションが豊富です。しかし、その入手しにくさでも名が知られるほど、人気の高いシリーズでもあります。
両バッグとも、中古市場では高値で取引されており、高い換金率を誇る資産価値のある一品です。ただし、エルメスのレザーバッグは製造年式がわかるようになっており、製造年式がさかのぼるほどに買取価格が下がる傾向があります。「バーキン」や「ケリー」を持っているけれど、なかなか使う機会がないという方は、できるだけ早めに売却するようにしましょう。
●中古でも資産価値が高い!
エルメスは、顧客の用途に合わせていろいろなサイズを選べるよう、そのラインナップを豊富に取り揃えていることでも有名なブランド。「バーキン」の場合は5サイズ、「ケリー」の場合は8サイズが用意されています。以下は、そのサイズ展開の表です。
「バーキン」のサイズラインナップ
25…約 縦20cm 横25cm 奥行き 13 cm
30…約 縦22cm 横30cm 奥行き 16cm
35…約 縦25cm 横25cm 奥行き 18cm
40…約 縦30cm 横40cm 奥行き 21cm
45…約 縦30cm 横45cm 奥行き 20cm
「ケリー」のサイズラインナップ
15…約 縦11cm 横15cm 奥行き8cm
20…約 縦16cm 横20cm 奥行き9cm
25…役 縦19cm 横25cm 奥行き10cm
28…約 縦22cm 横28cm 奥行き10cm
32…約 縦23cm 横32cm 奥行き12cm
35…約 縦25cm 横35cm 奥行き13cm
40…約 縦28cm 横40cm 奥行き16cm
50…約 縦34cm 横50cm 奥行き25cm
これらのラインナップを比較すると、それぞれのバッグの特徴も透けて見えるようです。「バーキン」は、ラインナップ数が「ケリー」より若干少ないものの、マチが広く、女性が必要とするものが十分に収納できるデザインが魅力。定番のサイズは35で、B5サイズが収納可能です。
ジェーン・バーキンが愛用していた40や、45のサイズにもファンが多く、ビジネスシーンでも大活躍しています。30サイズは、「日本サイズ」ともいわれており、日本における人気が高いもの。人気の高いものは買取価格も高いと考えて間違いありません。
一方の「ケリー」は、幅広いサイズ展開がなされており、コーディネートの幅が広いことに特徴があります。ミニミニサイズの15をはじめ、手帳や長財布などもしっかり収納可能な32サイズ、男性に日記の40サイズ、数日の旅行にも使用できる50サイズなど、エルメスらしい上品さを保ちながら、さまざまなシーンで活躍してくれるのが魅力です。たとえ、中古であっても手に入れたいと考える人が多いのもうなずけるでしょう。
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まとめ
ここでは、フランスの老舗有名ブランドエルメスから生まれた2大アイコンをご紹介しました。収納力が高くデイリーユースしやすい「バーキン」と、上品でフォーマルな印象を持つ「ケリー」。印象は違えども、どちらもハイブランドが威信をかけて作っている逸品です。それぞれの特徴やイメージを上手に使い分けて、シーンを演出する小道具として十分に活用していきましょう。
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