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2016/04/24エドワードグリーンとはどんなブランド?長い歴史と秘密のラスト

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エドワードグリーンとはどんなブランド?長い歴史と秘密のラスト

エドワードグリーンとはどういうブランドか。今回は歴史やラストなど深堀した内容でご紹介します。

靴好きなら必ず一度は聞いたことのある高級靴ブランドのエドワードグリーンは、現在まで続く老舗ブランドです。

はじめてエドワードグリーンを購入しようか検討している方、エドワードグリーンに興味がある方におすすめです。

  • エドワードグリーンとは

    エドワードグリーンとは
    1890年、エドワードグリーン氏がノーザンプトンで創業したブランドがこのエドワードグリーンです。1970年代に経営が傾き、その実力と名声とは裏腹に一度は倒産寸前にまで追い込まれました。そのあと79年に買収されアメリカ資本になります。さらに1982年、イタリアで靴デザイナーをしていたジョンフルスティック氏が、借金の返済+1ポンドでエドワードグリーンを買収し、ジョンフルスティック氏が渾身の木型を開発します。彼の手腕によって、エドワードグリーンの製品は徐々に洗礼さを増していき、結果として英国靴ブランドの中でも一目置かれる存在にへと成長を遂げる事となります。

    ジョンフルスティック氏が再建をするに当たり、重要視した点は洗礼された美しさと履き心地の追及でした。洗礼された美しさの源はあのポルシェ911をデザインベースに考案され、木型となっていきます。その美しい木型をベースに履き心地に選びに選び抜いた革を使用する事で実現へと導きだしていきます。ジョンフルスティック氏は今では故人ですが、現在もエドワードグリーンの職人、そして社長のヒラリーフリーマン氏に受け継がれ、今も尚多くのファンを魅了しています。
  • エドワードグリーンの本拠地、ノーザンプトンが靴の聖地になった4つの条件

    エドワードグリーンの本拠地、ノーザンプトンが靴の聖地になった4つの条件
    ノーザンプトンが靴の街となったのには、産業革命という国を挙げての政策が大きく関与しています。しかし、それ以前にノーザンプトンには靴を作るのに最適な条件が揃っている事が挙げられます。

    1つは樫の木が自生している点。
    2つは良質な水を保有している点。
    3つは地の利が良い点。
    4つはタンナーの存在です。

    樫の木は革をなめすためのタンニンを豊富に含んでいます。また、材質の固さから靴を作るのに必須となる木型の材料として用いられました。
    良質な水は靴を作る工程で必需とされています。ノーザンプトンを流れるセーヌ川を中心とした無数の川から供給される上質な水は革のなめしに大いに役立ち、また革になる牛を育てるにも好条件であったと考えられます。
    地の利があり、ノーザンプトンはイングランド内でも物流の一大拠点となっています。全ての主要都市に繋がる幹線道路の真ん中に位置する事で各地への食肉供給地点として畜産が盛んにおこなわれ、靴の材料になる革が安定して手に入れる事が出来る様になっていたのです。

    結果的に革をなめす業者タンナーが集まり、ノーザンプトンを拠点にし、革の街と呼ばれるようになります。そして、靴を作る材料が豊富に揃う点からごく自然に靴職人やメーカーが集まってくるので、靴の街として完成していくのです。
  • エドワードグリーンがマニアの心を擽る理由

    エドワードグリーンがマニアの心を擽る理由
    エドワードグリーンは特に80年代から90年代、名ラストに乗せて、多くの名ブランドや名ショップのオリジナルシューズを手掛けてきました。

    ブランドで代表的な所は、ラルフローレンパープルレーベル・ブルックスブラザーズのピール・オールドイングランドなどがそれにあたります。
    靴店のオリジナルとしてはワイルドスミス・フォスター&サン、ミラノのバリーニ等が当てはまります。それぞれのブランドや店ごとに好みのラストや好みのモデルがあって、その組み合わせからブランドの世界観を推測できたり、こんなブランドも別注していたのだという発見があったりするなど、マニア心をくすぐる奥深さが最高に面白いですね。
  • エドワードグリーンを紐解く

    エドワードグリーンを紐解く
    エドワードグリーンと言えば、英国靴の中でも最高峰に位置するブランドです。そうなり得た理由は数ありますが、中でもその優秀な木型への賛辞は後を絶ちません。何故ならば木型こそが完成した時の履き心地を左右する最も大きな要因であり、それを熟知するエドワードグリーンの最大のプライオリティだからです。

    それでは早速エドワードグリーンの木型に触れていきます。
  • 世界で最も完成された木型が202ラスト

    世界で最も完成された木型が202ラスト
    先にも述べましたが、エドワードグリーンの素晴らしい履き心地は何といっても木型によるところが大きいでしょう。

    もちろん革質や構造なども関係していますが、それらは言わずもがな優れていて当たり前の要素なのです。
    エドワードグリーンが所有している全ての木型のベースになっているのは名作の誉れ高い202という木型です。どんな足にもフィットする革製のヒールカウンターと内側に大きく絞り込んだ土踏まずにより、ストレスのない履き心地を実現しています。
    故に釣り込み(木型に革を添わせる工程)には細心の注意が払われ、熟練中の熟練の職人がそれを担当している事で履き心地の元を作り出しています。世界的に見ても稀なほど靴人気が高い日本では、エドワードグリーンが作り出す様々な木型の靴を購入する事が出来ますが、この202は圧倒的な支持を集めています。

    エドワードグリーンを語る上でこの202ラストを外す事は出来ません。
  • 202ラストの兄弟分それは606ラスト

    202ラストの兄弟分それは606ラスト
    傑作202ラストをスクエアトゥにモディファイドした木型がこの606ラストです。

    仕上がる靴の印象がより今日的になるので都会的なニュアンスが漂います。ファッションから入った新しいファン層に支持されている木型です。
    202ラストはエッグトゥと呼ばれるまるで卵の様なつま先をしています。一般的にはラウンドトゥと呼ばれますが、さすがにエドワードグリーンまでとなるとトゥですらオリジナルのニックネームで呼称されます。
  • 82・88・888・808を揃えるトレンドライン8シリーズ

    82・88・888・808を揃えるトレンドライン8シリーズ
    82ラストは2003年に誕生した82ラスト。
    ノーズを長めに取り、ややポインテッドに仕上げたラウンドトゥが特徴です。現代的感性を備えた若々しい風貌であるものの、同時に従来の英国的ドレスシューズにある正統派な顔も持っています。

    88ラストはセミスクエアトゥでボールジョイントは程よくスリム。ウエストも程よくシェイプされています。
    全体のバランスが整っている素晴らしいラストでイギリスの老舗ショップが好んで使用したラストです。現在は88ラストから808や888ラストに引き継がれ高い人気を誇っています。

    888ラストは、エドワードグリーンからジョージクレバリーに移籍し、再びエドワードグリーンに戻ってきたモデリストのトニーガジアーノ氏が手掛けた木型です。
    808ラストをベースにロングノーズに仕上げている点がポイントで、ポールジョイントにもゆとりを持たせ、捨て寸は808同様に多く取られています。

    808はタイトなスクエアトゥとして人気の高い88ラストをロングノーズにし、最上級ラインであるトップドローワーの専用木型とした比較的新しいラストです。
    他木型よりも自ずと捨て寸が多くなるため、ハーフサイズ上げて履かれる人も多いようです。ジョンフルスティック氏が90年代後半に開発した遺作となり、このラストの登場によりエドワードグリーンは一つ上のステージに上る事に成功しました。

    8シリーズは詰まる所、細身でつま先まで美しい靴である事が分かりますね。
  • まとめ

    エドワードグリーンは老舗の高級ブランドとして日本では絶大な人気があります。革靴が好きな方は必ずと言っていいほど手に取ってみたことがあるブランドではないでしょうか。

    エドワードグリーンが評価されるのは、名作ともいえる木型が多くあるからです。木型と高い技術を持った職人が丁寧に仕上げることで、本物志向の強い日本でもここまでの人気があるのかもしれませんね。

    百貨店などで高い人気がありますが、中古でも非常に高い人気があり、中古の靴でも探されている方が多くいらっしゃります。靴箱に眠っていたら売却を検討してもいいかもしれませんね。