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2019/11/28オメガのコーアクシャル機構とは一体?

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オメガのコーアクシャル機構とは一体?

今回はオメガが使用するコーアクシャル機構についてご紹介します。

オメガの時計と聞いて皆様はどんなことを思い浮かべるでしょうか?
スピードマスターやシーマスターなどの人気モデルが上がったりスイスの時計メーカーであることが上がったりするのではないかと思います。

エコスタイルのバイヤーがオメガの時計と聞いてまずお話したいのが「コーアクシャル」についてです。
丈夫である、壊れにく、オーバーホールまでの期間が長くなるなど様々な利点がございます。
オメガだけの革新的な機構「コーアクシャル」は知れば知るほど奥が深いのです。

エコスタイルのバイヤーがオメガの最大の特徴についてご紹介させていただきます。
これを知るとあなたももっとオメガについて知りたくなり、時計が大好きになるかもしれません!

  • コーアクシャル機構とは

    コーアクシャル機構とは
    コーアクシャル機構とは、ジョージ・ダニエルズ博士が開発したムーブメントで、通常脱進機は爪が2本であるところを3本にし、歯車を追加することで耐久性を向上させた機構です。耐久性は約2倍といわれ、オーバーホールは10年に一度といわれています。

    コーアクシャル機構の特徴は以下の2点です。
    ・壊れにくい
    ・オメガだけ

    この2点を解説させていただきます。しかし、その前にどのような経緯でオメガがこの機構を取り入れたのか、ご説明します。
    コーアクシャル機構を開発したのはジョージ・ダニエルズ博士という方です。2011年に亡くなられてしまいましたが、現代時計史において重要な役割を果たされました。
    その偉業の一つがコーアクシャル機構の開発です。

    1974年にこの機構を開発してパテックフィリップに持ち込みして営業をかけたそうですが、実用には至らなかったそうです。
    開発当初のサイズではパテックフィリップのモデルには搭載できないなどの問題と、それを解消することに現実味が無かったようです。
    その後さらに独自の研究開発実験を繰り返し、現行のコーアクシャル機構に近づいたのが1990年初頭でした。
    ジョージ・ダニエルズ博士の高い開発力と技術力を認めながらも、パテックフィリップでは実用に至らなかったのです。
    また、ロレックスではまったく理解されなかったそうです。

    オメガはこの時期には他社と違い量産販売を戦略としていました。
    そういったモデルの中にコーアクシャルを取り込む計画を1995年に企画し、実用化されたのは1995年です。
    その際はデビルコーアクシャルに組み込まれました。
  • 壊れにくいコーアクシャル機構

    壊れにくいコーアクシャル機構
    「コーアクシャルは壊れにくい」ということは時計好きな方ならご存知の方も多いかと思います。オメガの特徴でもありますよね。
    では何故壊れにくいのかご存じでしょうか?

    コーアクシャル機構の部分を【脱進機】と総称します。これは過去250年間まったく変わらない構造システムで組まれています。これまでの脱進機は2つの爪で歯車を動かしていました。
    この工程で、摩擦が大きく、自動巻時計は5年に1度のオーバーホール(OH)が必要となります。コーアクシャル機構ではこの爪が3本となり、その上歯車をさらに1つ経由した状態で回ります。
    その結果、爪は歯車を弾くように動かし、3つの爪は摩擦が減ることでOHが10年に1度という数字を掲げています。
    パーツの負担が減ることはとてもありがたいことです。

    ちなみにジョージ・ダニエルズ博士は営業する際に自作時計を12年間OH無しで使い続けていたというお話があります。
  • コーアクシャル機構はオメガだけ

    コーアクシャル機構はオメガだけ
    1974年に開発され、特許取得が1980年。現在、コーアクシャル機構の特許は既に解禁されています。
    それなのにコーアクシャル機構を取り入れている時計メーカーはオメガだけです。何故でしょうか?

    最大の要因はコストにあると考えられます。

    コーアクシャル機構の構造は通常の脱進機よりも非常に複雑であり、パーツや組み立てに要する金銭的・時間的コストがかかりすぎてしまいます。
    そのため、大量生産がしにくく、利益に見合わなくなりやすいのです。

    それでもオメガがこのコーアクシャル機構に着手したことでオメガが時計業界で確固たる地位を獲得した一つの要因だったと考えられます。
    現在は第3世代までに進化したコーアクシャル機構ですが、今後はどのように変化していくのでしょうか。 今後にも期待がかかりますね。
  • まとめ

    今回はコーアクシャルについてのご紹介でした。
    壊れにくく、オメガにしかないということで、注目の機構ですね。

    時計をご購入する際には今回の記事一つの参考としてお考えいただく事ができれば幸いです。

    このほかにも高級時計といわれるブランドは自社で独自の機構、ムーブメントを持っていることが多くあります。
    どれもが唯一無二ですので、好みに合わせて楽しんでください。

この記事を監修した担当者

  • 吉本訓典,AACD協会基準判定士、リユース営業士,エコスタイル鑑定士

広尾店、銀座本店の鑑定士を経て店舗サポート課に配属され複数店で鑑定士を経験。
エコスタイルのコンテンツのコラムや買取実績などを担当。鑑定士で培ったブランド知識やメンテナンスの知識を活かしコンテンツを制作している。
    吉本訓典,AACD協会基準判定士、リユース営業士,エコスタイル鑑定士

広尾店、銀座本店の鑑定士を経て店舗サポート課に配属され複数店で鑑定士を経験。
エコスタイルのコンテンツのコラムや買取実績などを担当。鑑定士で培ったブランド知識やメンテナンスの知識を活かしコンテンツを制作している。
    エコスタイル
    吉本訓典
    AACD協会基準判定士、リユース営業士
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    吉本訓典AACD協会基準判定士、リユース営業士
    エコスタイル鑑定士

    広尾店、銀座本店の鑑定士を経て店舗サポート課に配属され複数店で鑑定士を経験。
    エコスタイルのコンテンツのコラムや買取実績などを担当。鑑定士で培ったブランド知識やメンテナンスの知識を活かしコンテンツを制作している。

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